ナマステだけじゃない!インドの挨拶いろいろ


おはこんばんちは🙂 asliyuukiです。

インドにいると「ニーハオ」「アニョハセヨ」って言われたりすることも多し。そこに何か意図があるわけでもなくて、遠くの国のことなんて知らなくて見分けられないだけで、なんとかコミュニケーションをとろうとしてる、という人もいっぱいいると思います。インドでの挨拶はナマステだと思いがちですが、インドにもたくさんの挨拶があって、これってお互い様なのではと思うことも。

インド向けヒンディー語吹替版のディズニー映画「トイ・ストーリー4」でも、初対面の相手にどの挨拶を使うべきか迷うというセリフがあったり、インド人でもどの挨拶をかけようかなと悩んだりするみたい。

「ナマステ」だけじゃないインドの挨拶を、改めてまとめてみました。

本記事は、月刊Chalo 2023年5月号(特集『あなたはいくつ知ってる?インドの挨拶』)にて筆者が執筆を担当した内容をベースに、一部変更・加筆したものです。

インドの挨拶

Namaste – नमस्ते

インドの挨拶として一番有名なのはこの【 नमस्ते namaste ナマステ 】! 相手に敬意を示す挨拶で、手を合掌したポーズと一緒に「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」「さようなら」どんなタイミングでも使えます。ヒンドゥー教徒や北インドや多くのインドの言語の中でこの挨拶が使われています。とてもジェネラルな挨拶なので、だれに使っても大丈夫。

さらに丁寧な【 नमस्कार namaskar ナマスカール 】もあります。語源はサンスクリット語へ遡ることができ、他の言語でも挨拶として使われています。

ネパール語 ▶︎ नमस्ते namaste
ベンガル語 ▶︎ নমস্কার nomoskār
アッサム語 ▶︎ নমস্কাৰ nomoskār
テルグ語 ▶︎ నమస్కారం namaskāraṁ

Pranam – प्रणाम

ヒンドゥー教徒の間では、特に目上の方、年上の方への敬意を表す挨拶として【 प्रणाम Pranam プラナーム 】も使われています。この場合は、相手の足に触れることで最大限の敬意を表します。プラナームという言葉自体がこの足に触れる行為を表す言葉で、このジェスチャーを行うときにプラナームと言葉にします。サンスクリット語で「प्र pra 前に」「आनम aanam 曲がる」という意味で、この言葉の通り、神や尊敬する人の前で畏敬の念を抱く姿を表しています。

Ram Ram – राम राम

ヒンドゥー教徒の挨拶として、【 राम राम Ram Ram ラームラーム 】もよく聞きますね。ヒンドゥー教の神様ラーマの名前を二回唱えるというもので、ラーマ信仰が厚い北インドで主に使われています。神様の名前ではあるものの厳かなものではなく、カジュアルな挨拶のこんにちは、という意味です。デリーでもよく聞きます!

As-salam alaykum – السلام علیکم

【 السلام علیکم as-salam alaykum アッサラームアラェークム】は、インドに限らず主にイスラム教徒の使うアラビア語の挨拶です。「あなたの上に平安がありますように」という意味なんだとか。時間に関係なく昼夜を問わず使うことができ、こんにちはの意味でアッサラームアラェークムと言い、それに応える場合は【 وعليكم السلام walaykum as-salam ワーラェークムアッサラーム】と言います。

オールド・デリーに訪れた時、お客さんとお店の人がこの挨拶でやりとりしていたのを聞いたことがあります👂

Salaam – سلام

前述のアッサラームアラェークムの中にも入っている【 سلام Salaam サラーム】も挨拶として使われています。アラビア語で「平和」「平安」という意味があり、このまま単独でも挨拶として使うことができます。

ディズニー映画「アラジン」は、架空の都市アグラバーが舞台ですが、オープニングで商人が観客へ語りかけるシーンでは日本語吹き替え版でもサラームと挨拶を言ってますよ。

Aadaab Arz – ادب عرض

【 عرض ادب Aadaab Arz アーダーブ・アルズ 】も、主に北インドに住むイスラム教徒の使う挨拶です。右手の手のひらを内側に向け、顔の前に置くジェスチャーをアーダーブと言い、このジェスチャーと共に挨拶が行われます。アーダーブの語源はアラビア語で「マナー」「礼儀正しさ」で、もともとは挨拶としては機能していませんでした。

元来イスラム教徒の挨拶は、アッサラームアラェークムですが、宗教的な意味合いが強いため、多宗教が共存しているインドでは適しませんでした。そこでこの挨拶が代替として生まれ普及したと言われています。イスラム教徒が使用するのはもちろん、他宗教の人が使うこともできます。前述の挨拶と同様、時間に関係なく出会った時に使うことができ、【 ادب Aadaab アーダーブ 】だけでも挨拶として使うことができます。

Sat Sri Akaal – ਸਤਿ ਸ੍ਰੀ ਅਕਾਲ

パンジャーブ地方またシク教徒の挨拶として用いられているのが【 Sat Sri Akaal サト・スリー・アカール 】です。ਸਤਿは真理、ਸ੍ਰੀは敬意を表す言葉、ਅਕਾਲは時のない・時を超越したという意味です。元々は、戦場での士気を鼓舞するための掛け声(コール&レスポンス)の一部でしたが、このフレーズがシク教の挨拶として定着しました。手を合わせるポーズと共に行われます。

Waheguru Ji Ka Khalsa, Waheguru Ji Ki Fateh – ਵਾਹਿਗੁਰੂ ਜੀ ਕਾ ਖ਼ਾਲਸਾ, ਵਾਹਿਗੁਰੂ ਜੀ ਕੀ ਫ਼ਤਹਿ

【 ਵਾਹਿਗੁ ਰੂ ਜੀ ਕਾ ਖਾਲਸਾ, ਵਾਹਿਗੁ ਰੂ ਜੀ ਕੀ ਫਤਿਹ Waheguru Ji Ka Khalsa, Waheguru Ji Ki Fateh ワーヘグルー・ジー・カー・カールサー、ワーヘグルー・ジー・キー・ファテー 】この長い挨拶もシク教の挨拶のひとつです。意味は、カールサー(シク教戦士)は神に属し、勝利は神に属する、というもの。このフレーズも元来はシク教戦士の掛け声でした。現在は多くのシク教徒がサト・スリー・アカールを使いますが、敬虔なシク教徒の方はこの挨拶を使うこともあり、グルドワーラーなどではよく聞きます。

Pairi Pauna – ਪੈਰੀ ਪਾਉਣਾ

北インド地方では、前述のプラナームのように目上の人や年配の人へ敬意を込めて足に触れる動作を行いますが、パンジャーブ地方では、パンジャービー語の【 Pauri Pauna パウリ・パウナー 】【 Pauri Pauna Ji パウリ・パウナー・ジー 】の挨拶と一緒に行われます。(発音はパリ・ポナーって聞こえるかも)

パンジャーブ地方にはシク教徒が多いため、パウリ・パウナーという挨拶はシク教のもの、と思ってしまいがちですが、そういうわけではありません。インド映画「Dilwale Dulhania Le Jayenge(邦題:シャー・ルク・カーンのDDLJラブゲット大作戦)」では、主人公の家族たちはヒンドゥー教ですが、パンジャーブ地方出身のためこれらの挨拶を使っているのを確認できます。

Vanakkam – வணக்கம்

南インドのタミル・ナードゥ州の州公用語であるタミル語での挨拶は【 வணக்கம் Vanakkam ワナッカム 】です。時間帯に関係なく、いつでも使うことが出来る挨拶で、合掌ポーズと一緒に使います。語源は「お辞儀」や「挨拶」を意味し、相手に敬意を表す挨拶です。

おわり🙂

挨拶ひとつとっても、こんなにバラエティー豊かなインドって、やっぱり広いんだなぁと実感するばかり。宗教に関わりのある挨拶が多いのも、インドならではですね。街中で耳を澄ますと、結構聞こえてくる挨拶。ぜひみんなの挨拶を聞いてみて、そして自分でも使ってみてください♩

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