インド映画「Gumnaam」(1969) × アメリカ映画「Ghost World」(2001)
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私のインド映画初体験
「ゴーストワールド」は2001年に公開されたティーンエイジャーを主人公にしたアメリカ映画です。私の初インド映画体験は、インド映画でなく実はこの映画でした。主人公のイーニドは、学校や同級生と馴染めない個性的な女の子。そんな彼女が普通の女の子と違うということを表現するために、インド映画がアイテムとして使われています。
主人公の少女はインド映画や古い音楽が好きで、よく映画を観ながら踊っています。
#映画「ゴーストワールド」オープニングシーン
Jaan Pehechaan Ho
「ゴーストワールド」の劇中で使われたのは、1965年のインド映画「Gumnaam(ヒンディー語で匿名)」のダンスシーンです。映画「Gumnaam」は、アガサ・クリスティの推理小説「そして誰もいなくなった」を原作とするスリラー映画です。
#映画「Gumnaam」から「Jaan Pehechaan Ho」(ヒンディー語で、もっと君のことを教えてよ!)
とてもスリラー映画とは思えないナンバーです(笑)
60年代インドのロックンロール
インドのロックンロール
1960年代ビートルズが世界中を一世風靡したように、インド(ボリウッド)にもその風は届いていました。60年代の映画を観ると、こういったロックンロール曲を使ったダンスシーンがよく出てきますね。今見てもかっこいいです!その中でも「Jaan Pehechaan Ho」は、一つ抜きん出ており、現代までの長い間海を越え、多くの人に愛されています。
音楽は、当時の売れっ子音楽監督デュオShankar-Jaikishanが、そして歌は有名プレイバックシンガー モハメド・ラフィが歌っています。
しかしこの「Jaan Pehechaan Ho」が今見ても色褪せず、スタイリッシュだと思えるのはこの不思議な振り付けではないでしょうか?
サイケデリックな振付師ハーマン・ベンジャミン
頭を揺らして体を揺らして、この印象に残るダンスを振付したのはボリウッドで活躍していた振付師ハーマン・ベンジャミンです。彼は度々ダンサーとしても出演することがあり、この「Jaan Pehechaan Ho」で歌手を演じているのもハーマン本人です。
ハーマン・ベンジャミンは、イスラエルから移民としてムンバイにやってきた両親のもとに生まれたユダヤ人でした。おそらくインドの感性とは少し違った彼のセンスがダンスの中で輝いていたのかもしれませんね。彼の独特な“サイケデリックダンス”は、やはり有名で今も多くのファンに愛されています。
現代でも輝く「Jaan Pehechaan Ho」
「Jaan Pehechaan Ho」は、2001年のアメリカ映画で使われただけでなく、あの有名なビールブランド ハイネケンのCMソングとしても使われました。
#ハイネケンCM
まとめ
最近では素晴らしいインド映画が多く知られるようになりましたが、このようなかたちでインドのクラシカルな映画や音楽たちも長い時を越えて愛されています。インドの60年代〜70年代の曲を聴くと今でも通用するクールな曲がたくさんあります!70年代のボリウッドを描いているインド映画「オーム・シャンティ・オーム」が好きな方は、きっと好きになっちゃうかもしれないですね。
ぜひとも気になった方は、調べて聴いてみてくださいね。
おまけ
最後はこちらでお別れしましょう。「Jaan Pehechaan Ho」に続いて、もう一つ有名なインドのロックンロール×ハーマンのサイケデリックダンス!
#Aaja Aaja Mein Hoon Pyaar Tera(1966年インド映画「Teesri Manzil(3階)」より)